2018年9月11日火曜日

セミリタイアという視点でみる大正製薬リストラ

大正製薬で40代以上社員が1,000人辞める?

大正製薬の人員削減が話題になっています。

同社は5月に早期退職優遇制度の実施を発表しており、
8月末にその結果を公表した。応募は948名。10年以上勤務、
40歳以上の従業員約3000名が対象で、
そのおよそ3割が手を挙げた計算になる。

(出典: https://toyokeizai.net/articles/-/236810 )

大正製薬ホールディングス株式会社は6,500名程度の従業員がいるようなので、
約15%の人員が一気に辞めることになります。
工場とか事業所が閉鎖されるわけでもないならば、
純粋に仕事が回るかどうかが気になります。

また、希望退職ですからね。
転職が可能な優秀な人材から辞めていったのならば、
会社の行く末が不安にですね。

このリストラは、42歳の世襲社長の御意向だそうですが、
これで本当に会社がV字回復するのかどうか見ていきたいと思います。

セミリタイア希望者にとっては朗報?

セミリタイア希望者という視点から本件を見てみると
違った風景が見えてくるかと思います。

まずは、早期退職に伴う「割り増し退職金+再就職支援費用」が
1人当たり約1290万円とのこと。
業界水準としては高くないとのことですが、
「セミリタイアへの餞別」と考えればなかなかのものです。

また、セミリタイア希望者の悩みとしてよくある
「会社を辞めるタイミングが難しい」
「会社を辞めたいというのを言い出しずらい」
といったこととは無縁です。
向こうから辞めてくれといっているわけですからね。

40歳~50歳くらいのセミリタイア適齢期に、
割増退職金が貰えて辞めやすい環境が整っているのは悪くありません。

40歳過ぎでリストラを想定した人生設計を!

大正製薬のリストラに対して、ネット上では
「人を大切にしない会社はけしからん」
と言った声が多数ありました。
このことはその通りだとは思いますが、
日本の会社はまだまだそのあたりはぬるいです。

本件はあくまでも「希望退職者の募集」で問答無用の解雇ではありません。
日本では無能な人(本当に無能がどうかは別として経営陣の解釈)だけを
指名解雇するという荒療治は無理ですからね。
今後、解雇規制が緩くなればこういったことも起こりかねません。

そういう意味では、40歳くらいで解雇されるリスクを
想定した人生設計が今後は必要でしょうね。
というと、「どこでも通用するスキルを身に着ける!」とか
「マネジメント力が必要」という話になりますが、
そんなものは簡単に身につくものではありません。

それよりも、早期リタイア、セミリタイアへ向けて
準備する方が遥にハードルが低い話のような気がしますね。

こちとら世襲社長とは違って、マネジメント力が必要な役職には
ついたこともありませんからね。

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