2021年8月31日火曜日

FIREを名乗る最低金額 ② 年金を考慮した場合

年金を考慮すれば資産取り崩し型でもOK!


前項では生活保護レベルの生活をキープする為の資産額は、
40百万円であるというザクっとした計算を行いました。

40歳で40百万円を元手にFIRE宣言、
サラリーマンを辞めた場合を考えれば、
仮に運用益を0円と見込んでも、
40百万円から毎年生活保護レベルの資産を取り崩して
(生活保護費月額13万円とすると、年間156万円)、
65歳までで39百万円を取り崩して資産残高が1百万円となっても、
年金受給金額が月13万円以上貰えるならば、
生活保護レベルの生活は生涯キープできることになります。

この観点から言っても、FIREの最低金額は40百万円というのは、
それなりに説得力を持つのでないかと思います。

運用益を考慮したFIRE最低金額は30百万円


当然ですが、上記金額は運用益を全く考慮していないので、
運用益を考えればもっと少ない金額でのFIREは可能となります。

また、65歳で資産が1百万円というのも寂しい気が致しますので、
手持資金は全額4%で運用するという条件、かつ、
65歳で資産10百万円をキープするという前提を考えてみます。

10百万円は生涯キープするものとすれば、
年間4%の収益(年間40万円)が期待でき、
年金額は月10万円程度で良くなるので、
生活保護レベルの生活をキープすることはより現実味を帯びるかと思います。

これらの点を考慮して、簡易的に作成した資金収支表が以下の通りになります。





これによりますと、必要な資金は28.6百万円となって、
セミリタイア目標設定金額でポピュラーな30百万円とほぼ一致することになります。

これでも残る違和感


上記の計算ではFIREを名乗る為の最低金額は、
40歳をベースにすると約30百万円と計算してみましたが、
20~30代でのFIREであれば、
年金が生活保護レベルまでは貰えないケースが多いと思われますので、
やはり40百万円がエントリーラインではないかと思います。

ただ、そうは言っても、これでも「生活保護レベル」ということです。

全く働かなくても生活保護レベルの生活ができるのは素晴らしい事ですが、
FIREの持つ言葉の響き「経済的独立」からすると、
本来はこれでもちょっと無理がある気がするんですよね~。

そこで次項では、「働かなくても普通のサラリーマン並の生活」
という観点からFIREを名乗る最低金額を検証してみたいと思います。

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2021年8月30日月曜日

FIREを名乗る最低金額 ① 生活保護ベース

低資産FIREへの批判でポピュラーなもの


低資産FIREへの批判としてよく見かけるのが

「生活保護以下の生活をしているのに、何が経済的独立だ!」

というのがあります。

国民が健康で文化的な最低限な生活を保障するのが生活保護なので、
それ以下の生活を前提とした”経済的独立”というのは
無理があるという主張にはうなずけるものがあります。

低資産FIREが行きつくとこまで行ってしまうと、

「そもそも私はお金を使わないので、資産0円でもFIRE」

などというちょっと理解に苦しむ展開にもなりかねません。

生活保護を基準にFIRE最低金額を設定する


そこで、FIREの最低金額のベースを「生活保護」にするとどうなるか?
この点について検証してみます。

生活保護の受給金額というのは自治体によっても異なりますが、
ここではとりあえず月額13万円貰えるケースを基に考えてみます。

これをFIREの4%ルールに当てはめると、
年間支出の25倍ということになるので、

13万円 × 12ヶ月 × 25 = 39百万円

ということになります。

ザックリ言って、生活保護レベルの生活には40百万円程度必要ということになり、
直観的に言っても、40百万円もあればFIREを名乗っても違和感はないかな?
という水準ではないかと思います。

資産40百万円でも生活保護レベル?


ただし、40百万円も持っていて生活保護レベルの生活しかできないかと言えば、
そんなことはないかと思います。

日本では65歳からの年金もそれなりに期待できますので、
40百万円を後生大事にずっと持ち続ける必要はありませんからね。
それなりに年金を納めてきた人は、
元本は緩やかに取り崩しても良いかと思います。

年金を考慮したFIRE最低金額については、
別項で計算してみたいと思います。

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2021年8月29日日曜日

朝の腹痛で考えた ~ サラリーマンなら出社していたか? ~

朝起きたら腹痛になった


1週間程前ですが、朝6時頃に起きたら突然腹痛になりました。

刺すような痛みがあり、しばらくすると痛みがおさまります。
その後また痛みがあっておさまってを繰り返し、
9時くらいになって痛みが完全に引きました。

医者にも念のため見てもらいましたが、
コロナとか食中毒とかではなく、
こういった痛みはこの季節起こりやすいもので、
特定の原因があるわけではないとのこと。

その後は大事をとるという名目でゴロゴロしていましたが、
こういったことができるのもセミリタイア生活の特権だな!
としみじみ思いました。

サラリーマンなら出社していたか?


と、いつもの自分ならここで思考は止まるのですが、
ふと自分がサラリーマンなら出社していたか?
という疑問を抱いてしまいました。

サラリーマン時代と一口に言ってしまっていますが、
忙しい時期と暇な時期、重要な会議がある日と何もない日、
様々なシチュエーションがあります。

忙しい時期だったり重要な会議がある場合などは、
この程度の腹痛では休もうという発想は思い浮かばないでしょうね。
休んだら後でもっと大変なことになるでしょうから...

暇で何もない日だったら休んでいたかもしれませんが、
これとて、
「自己管理ができてない!」
とか後で嫌味を言われる可能性を考えると、
とりあえず出社して騙し騙し仕事をした方が、
精神的に良いかもな~、
など、出社する必要もないのに、
ブルーな気分になって色々と考えてしまいました。

体調不良でも休みにくい会社はある!


私は、休んだ場合に代わりに私の仕事をしてくれる人がいなかったこと、
あまり休みを気軽にとれるタイプの上司でなかったこと等、
こういった状況では休みにくい環境にありました。

同じ会社内でも人数がそれなりに揃っていたり、
緊急時のバックアップができている部署なら、
割と休みやすかったりしていたので、
この辺りはそれこそ運の世界もありました。

まあ、こういった環境に長くいたというのが、
セミリタイア願望が強くなっていった一因になったのは間違いないですね。

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2021年8月28日土曜日

酒飲みたいおじさん出現 @ 町の中華料理屋

酒飲めるかい?


私が時々行く町の中華料理屋さんで夕食を食べていた時の話です。

店主の奥さんと世間話をしていたところ、
近くの工事現場で働いている風のおじさんがやってきて、
開口一番、

「お酒飲める?」

と聞いてきました。

当然、奥さんの回答は

「すいませんね、お酒はお出ししていないんですよ!」

というものです。

おじさんは「そうですか...」という感じで出て行ったのですが、
この手のおじさんは時々来るそうですね。

世の中にはこっそりとお酒を出す店もまだまだありそうなのと、
やっぱり飲みたい人は飲みたいんだな~という印象を持ちました。

都の立ち入り検査も


前述の中華料理屋さんは目立たない路地裏にあり、
普通に歩いていて目にとめる確率は低いお店です。

なので酒飲みたいおじさんにとっては、
こういった店はこっそり酒をだしているかも?
と、逆に狙い目に写ったのかもしれません。

その流れで奥さんから聞いた話は、
最近都の立ち入り検査があったということです。

お酒を出していないかとか、店内の換気状況はどうかとか、
結構細かいチェックがあったそうですが、
こんな小さい店にまでチェックが来るとは思わなかった!
と驚いていました。

ただ私なんかは逆に、お酒飲みたいおじさんみたいなのは、
駅前のチェーン系居酒屋なんかでは酒飲めないのはわかっているので、
むしろこういったお店こそねらうわけです。

なので、都のチェックの対象はまさに小規模飲食店なんじゃないかな?
なんてことを思いました。

まあ、こんな禁酒時代がまだまだ続きそうでうんざりです。
早いとこ、名物の春巻とビールが頂ける日が来てほしいですね。

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2021年8月27日金曜日

「リタイアしてない人のリタイア論」は参考にならない?

リタイアしてない人のリタイア論


ネットで何気なくセミリタイア関係の情報を見ていたら、
実際にセミリタイアした人が語っていた、

「実際にリタイアしていない人のリタイア論は参考にならない」

という言葉が気になったので、
この件に関する私見を述べてみたいと思います。

リタイアしてない人の意見のが参考になる??


例えば、私はセミリタイアして4年、
セミリタイアの準備には10年以上の歳月をかけています。

今現在、セミリタイアしている多くの人が、
セミリタイア準備を開始したのは結構前の話かと思います。

これからセミリタイアを目指そうとする人が、
セミリタイア経験者が15~20年前くらいに取っていた
投資戦略がそのまま参考になるかと言うと疑問です。

今と比べて投資の選択肢が格段に少なかったですし、
手数料的なものも相当高かったわけですから...

この辺りの情報については、
現在進行形でセミリタイアを目指している人の方が、
最新の投資環境を踏まえているので、
参考になる部分が多いかもしれません。

経験的な話に踏み込むと説得力はない


一方、未だにセミリタイアしていない人が、
セミリタイア後の事まで含めて語っている場合、
違和感を覚えることは時々あります。

例えば、わりとよく聞く内容では、

「3千万円以上貯めて働く意味はない!」

と言うような内容の発言をされているセミリタイア志望者がいらっしゃいます。

自分は3千万円以上貯める為に働くつもりはないというのならわかりますが、
すべての人にこれを当てはめるのはそもそも無理があります。
人それぞれ理想の生活は違いますからね。

そして何より、実際に3,000万円の資金でセミリタイア生活に入って、
そこまでお金を貯める必要なかったと思うのか、
やはりもっとお金を貯めてからセミリタイアすべきだったと思うかは、
実際にセミリタイアをしてみないとわからない部分が大きいと思います。

この辺の事を現時点での一意見として述べるのは問題ありませんが、
あたかも経験したみたいに発言するのはどうかな?
と思うケースは時々見受けられます。

最初の話に戻れば、
「リタイアしてない人のリタイア論」は参考にならないは言い過ぎで、
参考になる発言をされている方々も多々いらっしゃる一方、
リタイアしていない人が、リタイアしている風に語る発言には気を付ける、
こんなところじゃないかな?と思います。
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2021年8月26日木曜日

家電については"反ミニマリスト"のセミリタイア生活

ミニマリスト的発想を取り入れているもの


セミリタイアやFIREを早期に達成するためには、
ミニマリスト的発想は極めて有効かと思います。

持ち物をできるだけ減らして、
必要最小限の物だけで暮らせばそれだけコストは下がりますからね。

私がそれなりに持っているもので部屋のスペースをとっているのは本ですかね?
セミリタイアに向けての引っ越しの際に半分程度は処分したのですが、
語学関係や一部好きな作家の本は処分しきれていません。
元の仕事関係である会計の本はほぼ全部処分しましたが...

衣類や靴と言ったものも半数以上処分したので、
随分と身軽にはなってきました。

家電不要論については同意できない


一方で家電関係についてもミニマリスト的発想を取り入れる方がいますが、
こちらについては個人的には同意できません。

クーラー、電子レンジ、冷蔵庫あたりまで不要としてしまうと、
単純に最低限の文明的な生活が営めないのでは?
という疑問を持ってしまいます。

これらの便利家電まで不要と言い切ってまで、
早くリタイアしたいという情熱には圧倒される部分もありますが、
ちょっと私の求めるセミリタイア生活とは違う部分がありますね。

セミリタイア生活のインフラ整備


むしろ、セミリタイア生活をより充実させる為には、
グレードの高い便利家電を導入した方が良い気も致します。

洗濯機は大型化・高機能化すれば、
洗濯の頻度は減るし、手間もかからず、
結果的により自由時間を確保できることになります。

冷蔵庫は大型化したほうがむしろ省エネになりますし、
高機能化すれば野菜など長持ちするようになり、
食品ロスを避けることもできるし、
まとめ買いによりコスト削減も期待できます。

セミリタイア生活は家にいる時間が圧倒的に増えますので、
快適な籠城生活を過ごせるかもポイントになります。

従って、便利家電といったインフラ整備には、
むしろある程度お金を使う方が良いのかな?
と思うようになりましたね。

私はこの分野については"反ミニマリスト"という立場になります。


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2021年8月25日水曜日

【FIRE/時間 > お金】目標金額達成後に働くのは無意味なのか?

”時間 > お金”ならばすぐ会社を辞めるべき?


FIREの目標金額を達成したらすぐ会社を辞めるべきか?
この辺りのトピックスを取り上げる方も多いです。

目標金額なり最低限生活できるであろう資金を確保した場合、
すぐに会社を辞めるべきといった意見が多いように見えますが、
その理由は以下のようにまとめられるかと思います。

① FIRE達成後の生活は予想以上に低コストで推移しているケースが多い

② 「時間 > お金」という等式が成り立つならば、
  必要以上のお金を稼ぐ意味は全くない

①は巷間良く聞かれる話であり、
「こんなことならもっと早く会社を辞めれば良かった!」
という話につながることも多いです。

②の意味するところは正に正論といったところで一見正しそうに見えますが、
すべての人に当てはまるかはちょっと疑問ではないかと思いました。

この辺りを見ていきたいと思います。

使えるお金の大きさ VS 自由時間


例えば、35歳で3,000万円の貯蓄を作ることに成功、
今後は月10万円でFIRE生活を堪能することにした人がいるとします。

細かい計算は省きますが、3,000万円 × 4% = 120万円なので、
それほど無理のないセミリタイア計画かと思われます。

ここでこの方が、「ちょっと待てよ。あと5年働いて4,000万円にして、
月13万円使える生活にした方が良くないか?」
(※ 4,000万円 × 4% = 160万円、月平均 13.3万円)
という考えに至った場合、”時間 > お金"の等式に当てはめると、
この考え方は間違っていることになります。
5年間も余計に働く必要がありますからね。

ただ本当にそうなのかは、以下のファクターを総合的に考える必要があります。

A: 35歳 ~40歳まで働くのはどれだけ苦痛なのか?

B: 月10万円 → 月13万円への支出アップによる効用拡大はどの程度か?

ブラック企業でパワハラ地獄に陥っているような場合は、
Aの苦痛は著しく大きくBのメリットを遥かに凌駕するので、
35歳で会社を辞めた方が良いでしょう。

しかしながら、たまたま超楽な職場に配属されているような場合、
40歳から先の長い人生を考えた場合、
月3万円は非常に大きい金額だと思いますので、
40歳まで働いた方が良さそうです。

ただし、そもそも月に10万円も使わないよ!なんて場合は、
充実した35歳~40歳を過ごすためにはなるべく早く退職すべし!
という考えもありますので、やはり一概には言えませんね。

「私なら切りの良いところまで働く」かな?


私は実際にセミリタイア目標金額達成後もしばらく働いたのですが、
それは仕事的にそれほどしんどくなくなっていた時期だったことと、
仕事的に中途半端なタイミングだったことが大きいですね。

一部の超ミニマリスト以外にとっては、
使えるお金は多い方が良いかと思いますので、
とりあえず切りの良いところまで働くというのはありかと思います。

特に、FIRE後もバイト程度の仕事はするつもりならば、
正社員の高い給料で働いていてお金をキープした方が、
FIRE後のバイト時間が短くなって、
結果的に自由時間が増える可能性もあります。

ただ、ずるずると働いてしまうことだけは避けた方が良いですね。
辞める踏ん切りがつかなくて定年まで働くようなことがあれば、
その時は本当に「時間 > お金」を実感して後悔するようなことになるかもしれません...


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2021年8月24日火曜日

「いつでもFIREできる人のが生き生き働いている」という仮説

10億円持っている人が何故働くか??


例えば10億円持っている人がいます。
10億円は宝くじが当たったとか相続で得たものではなく、
仕事で稼いで築いた財産だとします。

タンス預金にして毎年1千万円使っても100年間持ちますし、
年間3%で運用したとしても毎年3千万円の収入が入ってきます。

どう考えてもこれ以上働く必要はないでしょうが、
こういう人に限って普通のサラリーマンよりバリバリ働いていたりします。

こういった人にとって、仕事が何よりの楽しみだったり、
自分の生きがいだったりするわけですが、
自分の好きなことをやって大金が稼げて、
社会的な評価を得ることもできるとなれば、
それはそれは仕事も楽しいでしょう。

平均賃金レベル以下の仕事はツライ


一方、サラリーマンの平均賃金レベル以下の仕事はどうか?

これら仕事というのは自分の好きなことをやるというよりは、
会社に命じられたものを唯々諾々と行うだけで、
給料も高くなければ、社会的に評価を受けるわけでもない...

こういった仕事であるならば、
できることならさっさと仕事を辞めたいと思っても不思議ではありません。

嫌な仕事から抜け出すには?


こういった環境から抜け出す方法としては、
バリバリ働いて出世して偉くなるとか、
種銭を作った後独立して一国一城の主になるとか、
そういった事がポピュラーな方法だったと思います。

しかしながら、最近はこれに「セミリタイア」とか「FIRE」という概念が登場、
ツマラナイ仕事から抜け出す選択肢は増えました。

とは言っても、セミリタイアやFIREにもそれなりの種銭は必要で、
異説は多々あるにしても、2~3千万円はあった方が無難です。

2~3千万円のセミリタイア資金を作るのはそれなりに困難は伴いますが、
出世して偉くなることや独立開業して事業を軌道に乗せることに比べれば、
難易度は格段に下がるような気がします。

いつでもFIREできて働いている人のが幸せ


上記は極端な例かもしれませんが、

「いつでもFIREできる人のが生き生き働いている」

というのはある種の真実性があるような気が致します。

「セミリタイア」とか「FIRE」はある種の抜け道的手段であり、
何も考えずに唯々仕事を嫌々こなす人生よりははるかに良いけれども、
仕事のやりがいも富も名声も得た人にはやはりかなわないんじゃないかな?

この辺りをすっ飛ばして、
「すべての労働は単なる苦役」とか「FIRE最強」とかを唱えると、
ちょっと違う方向に行ってしまう気もします。

私なんかはバリバリ働いている人を見ると、
ちょっと羨ましく思うことはありますからね。

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2021年8月23日月曜日

【セミリタイア/FIRE】破綻と失敗の違い

10年単位で見た場合は破綻や失敗が増加する?


セミリタイアもFIREもそれなりに知られるようになったのは最近なので、
破綻や失敗が大々的に語られるケースはまだあまりありません。

しかしながら、昨日の記事で述べましたように、
セミリタイアやFIREへのエントリーレベルが低下したことにより、
今後10年単位で見た場合、
破綻や失敗といったケースが散見されるようになるのではないかと危惧致します。

セミリタイア/FIREにおける破綻


それでは、セミリタイアやFIREにおける破綻や失敗とは何か?
まずは破綻ですが、これは単純に資金が底を尽きるということかと思います。

株価指数が半値レベルにクラッシュするようなことがあれば、
その場合は実態経済もかなりやられるのでバイトで稼ぐのも困難になる為、
低資産型や極端な運用重視型のセミリタイアは破綻リスクが高まります。

逆に、貯金取り崩し型でそこそこの資金がある場合、
市場や景気動向に左右されにくく破綻リスクはグッと低くなります。

セミリタイア/FIREにおける失敗


セミリタイアやFIREにおける失敗は破綻よりも意味が広くなります。

上記の手持資金がゼロになるケースなどは失敗の最たるものですが、
そもそも失敗というのは自分が失敗したと思えば失敗なので、
傍から見たら普通のサラリーマンより全然恵まれた生活をしているように見えるのに、
本人は失敗した!と嘆いているケースも時々見られます。

多いのは孤独に関するものでしょうか?
確かに、お金が十分で働かなくてよくても、
リアルに孤独な状態に陥れば恵まれた生活とはいえないかと思います。

ただし、私なんかから見れば、
ストレスの大元となる職場の人間関係から解放されただけで、
孤独の辛さを上回るメリットがあると思うのですが、
この辺りの感じ方は人それぞれといったところでしょうね。

私個人の意見としては、セミリタイアやFIREというのは、
それなりに長年の準備で実行に移すものなので、
破綻というリスクはそれほど大きくはないと思うのですが、
失敗というリスクに関してはそれなりに高いんじゃないかな?と思います。

孤独の問題もそうですが、仕事への未練、
無職であることの世間体やうしろめたさ、
私だって自分のセミリタイア生活を失敗だと思おうと思えば、
いくらでも失敗だったと嘆く要素はありますからね。

この辺りは最後は気の持ちようなんだと思いますが、
事前に様々なケースをこれでもかというくらい考えることが重要な気がします。

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2021年8月22日日曜日

【FIRE】エントリー・ハードル低下による危険性

あらゆる世界でエントリーのハードルは下がっている


今の時代、ありとあらゆる世界でエントリーのハードルが下がっています。

例えば、プロレスです。
私が物心ついたときは、
プロレス団体は3つ(新日本、全日本、国際)しかありませんでした。

とあるプロレスラーのブログを読んでいたら、
「プロレスラーになるのは東大に入るより難しい」
と言われて一旦入門を断られたという話が語られていました。

ところが今では、150近くの団体がひしめき合っており、
「プロレスラー」になるだけならハードルは著しく下がっております。

その一方、メジャー団体でトップ選手になる難しさというのは、
昔に比べてハードルが下がっているとは思えません。

プロ野球なんかでも、育成選手や独立リーグができたり、
サッカーではプロでもJ3まであったりとか、
野球選手、サッカー選手になるためのハードルは下がっていますが、
トップ選手になる困難さのハードルが下がっているわけではありません。

FIREのエントリーのハードルも下がっている


FIREやセミリタイアの世界についても同様で、
エントリーのハードルは下がっています。

昔であれば、1億円程度は最低限ないと、
若くして会社を辞めるなんてのリスクが高くてとてもとても...
という感じだったとは思います。

しかしながら、コストの低いインデックス投資の普及、
インターネットやサブスクリプションサービスの普及により
家に居ながらにして退屈しない環境が格安で手に入ること、
ミニマリスト的思想の浸透などにより、
FIREやセミリタイアへのエントリーレベルも著しく低下しています。

FIREやセミリタイアのエントリーラインも、
2~3千万円まで低下しているイメージで、
人生の選択肢が増えるという意味では歓迎すべきことだと思っています。

エントリーラインの低下によるリスク


しかしながら、エントリーラインの低下という傾向は、
良い面だけでなく悪い面もあります。

というより、社会全体や個々人の人生という視点で見た場合、
むしろ悪い面の方が多い気も致します。

前述のスポーツ選手の例をとってみると、
エントリーライン低下のリスクはわかりやすいかと思います。

以前だったら、プロになるなんてのは夢のまた夢といったレベルの選手が、
今だったプロの末席くらいに座ることが可能になっています。

中にはここからトッププロに駆け上がっていく人もいるでしょうが、
大半の人は目が出ずに終わることになります。

となると、夢を諦めた時点、例えば30歳とかそれ以上で
新たにキャリアを築いていかなければならず、
学生からすぐに就職した人に比べて大きなハンディキャップを負うことになります。

このことは、FIREやセミリタイアにも同じことが言えます。

最近では、20代で1千万円未満の資産でもFIRE宣言をする人がいるそうですが、
こういった行動もエントリーラインの低下がもたらしたものと言えるかと思います。

低年齢・低資産でのFIREというものは、
株式市場の急落や病気・事故による不意の出費等々により、
生活の破綻や労働市場への逆戻りといったリスクが高いわけですが、
こういったリスクは、そもそも昔ならFIREとかを考えないレベルの資産で、
FIREという行動にでることが可能になった事から生じるものと言えます。

簡単にできてしまう事には落とし穴があるかもしれない...
この辺りは立ち止まって考えた方がよいかもしれません。

スポーツ選手の場合であれば、チャレンジすることに意味があるとか、
プロスポーツ活動を通じて得るものがあるでしょうから、
トッププロになれなくてもそれなりの意味はあるかと思いますが、
低年齢・低資産でのFIREが破綻した場合、
そこから得るものがあるとは思えませんからね。

最近はFIREの話題を目にする機会が増えてきましたが、
バラ色のFIRE生活ばかりを取り上げるのではなく、
エントリーのハードルが下がったことによるリスクを
きちんと考える時期に来ているような気が致します。

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2021年8月21日土曜日

「貧乏でも長生きしたい!」ですか?

病院での老婦人の言葉


病院の待合室で聞こえてくる会話というのはたわいもないものが多いですが、
時に「おっ!」というものが聞こえてくることがあります。

「貧乏でも良いから長生きしたいわよね!」

という老婦人から発せられた言葉もその一つです。

私はこの言葉を聞いたときに、

「うーん、そういうものなのかな??」

とちょっと唸ってしまったので、
この言葉の意味について考えて見たいと思います。

長生きについての私のスタンス


私の今現在の長生きに対するスタンスですが、

・人より長生きしたいとかは思わない
・といって、60代で人生を終えるのはちょっと嫌
・まあ、なんやかんやで80歳過ぎまでは生きる気がしている

といったところです。

前述の発言をした老婦人は70代半ばくらいです。

私が70代半ばくらいまで生きたとすれば、
まあ後は淡々と日々生活していくだけかな??
なんてことを漠然と思うような気がしているのですが、
むしろ今より生に執着する可能性もあるかもな...
なんてことを思ったのです。

私が唸ったポイントはここですね。

「貧乏」というワードに騙されない


実は上述の病院の所在地は比較的生活水準の高いエリアにあります。
(私の家の近所の病院ではありません。)

加えて、その老婦人の身なりを見ると、
普通に小奇麗にしており、私のイメージする貧乏とは程遠いです。

なので恐らく、豪邸で豪勢な暮らしをしているわけでないことを、
「貧乏」と表現しているだけなんじゃないかと思います。

本当に日々食事にも困るような貧乏だったら、
長生きしたいなんて発想はないでしょうからね...

長生きしたくなる環境は揃っているかも?


私はセミリタイア生活に入ったことにより、
人生で一番嫌な思いをしたといってもよいサラリーマン生活を終え、
日々それなりに楽しい生活を過ごしています。

これが70歳過ぎて年金生活に入ることによって、
年金というキャッシュフローが入ることにより経済基盤が強化され、
体調的にもそこそこをキープできていて、
同じように年金生活に入った友人達と遊ぶ機会も増えたりするなら、
長生きしたいと思う環境は今以上に揃っているかもしれませんね。

私はセミリタイア生活者の中では、
老後のことを考えている方かと思っていましたが、
老後の心境については甘い見通しを持っていたかもしれないな、
なんてことを考えさせられました。
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2021年8月20日金曜日

セミリタイア生活における旅費の考え方 ④ 観光費は高いか?

私の最大の楽しみは「街歩き」


私は旅行好きを公言していますが、
旅行の中でも最大の楽しみは「街歩き」となります。

街歩きの良いところは基本的に無料であることです。
街に入るだけお金をとられるところもありますが
(個人的な経験では中国の周荘、ネパールのバクタプル等)、
これは極めて稀なパターンと言えます。

お金のかかる観光


私がお金がかかる観光と言って思い浮かべるのは、

① テーマパーク
② マリンリゾート
③ ゴルフ

といったところでしょうか?

ディズニーランドのチケットは8,000円を超えますし、
ビーチなど寝っ転がっているだけならタダですが、
パラセーリングなどやろうものなら10,000円程度はかかるでしょうし、
ゴルフも相当なお金がかかります。

こういったものをベースに旅行は費用がかかる、
コスパが悪いと言っているケースが多いですが、
観光費用が基本は無料であるなら話は少々別ではないでしょうか?

旅行は格安で可能な時代へ


ディズニー好きやゴルフ好きの方に今さら街歩きなどを勧めるつもりはありませんが、
コスパ重視の方で特別な趣味趣向のない方は、
街歩きなどお金のかからない観光からスタートするのがお勧めです。

まあ、結果論的な話にはなりますが、私は旅行好きといっても、
お金のかからないタイプの旅行スタイルで良かったと思いますね。

今までの話をまとめますと、

① 航空券代:陸マイル活動で最小限に抑える
② 宿泊費:   オフシーズン狙いでリーズナブルに
③ 食費:      自宅にいる時と同じレベル
④ 観光:      街歩きなど無料のものが中心

と言ったところになります。

自宅にいるのが一番といったご意見もわかりますが、
セミリタイアしてせっかく時間があって、
格安の時期を選んで旅行できる環境にあるのであれば、
行きたいところをピックアップしてプランを立ててみてはいかがでしょうか?


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2021年8月19日木曜日

セミリタイア生活における旅費の考え方 ③ 食費

自宅にいても食費はかかるという単純な事実


旅行の計画を立てて費用を見積もる場合、
当然のごとく食費は予算計上するわけですが、
自宅にいても食費はかかります。

セミリタイア生活に入ることにより長期の旅行が可能になるわけですが、
この自宅にいてもかかる食費分は旅費から差し引いて考えても良いかと思います。

旅行で食費が安くなる


セミリタイア生活者の中には自炊を一切しない方もいらっしゃいます。
そんな人が物価の安いアジア諸国に長期旅行に行った場合、
日本で生活するより食費が安くあがるケースも多々あります。

例えばタイでは屋台飯なら40バーツ(132円程度)で食べられ、
350mlの缶ビールも同じくらいの値段ですから、
300円未満でビール付き食事が楽しめます。

(40バーツのFish Ball Noodle)




クオリティ的にもスーパーの弁当・惣菜に発泡酒よりは高いと思います。

現地でしか食べられないもの


もちろん、コスパ云々以前に現地でしか食べられないものもありますし、
日本ではバカ高い料理が現地ではリーズナブルで食べられることもあります。
私は欧州旅行に行った場合はこのポイントを重視しますね。

例えば、日本でそれなりのイタリア料理を食べようと思ったら、
1万円を超える場合も少なくはないですが、
同様のクオリティを現地なら1/2~1/3で食べられるイメージです。

(トリフのタリアテッレ €15.00)




まあ、そもそも論と致しまして、

「自分の作る料理が最高に美味い!」
「外食はそもそも無駄!」

という方にとっては意味ない議論かとは思いますが、
食費についても課題に見積もっているケースが多く、
ここは旅行反対派の方にも一番納得して頂けるところかな?と思います。

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2021年8月18日水曜日

セミリタイア生活における旅費の考え方 ② 宿泊費

旅行反対派から学ぶもの


私は旅行が最大の趣味ではありますが、
旅行は贅沢でコスパの悪い趣味と考える人から学ぶこともあります。

その中で宿泊費に絡むものが2つあります。

一つ目は、自宅が一番快適で居心地が良いのに、
何故お金を払ってまで、自宅より質が落ちる部屋に宿泊するのか?
というものです。

もう一つは、旅行で使う宿泊費を自宅のアップグレードに使えば、
より快適な日常生活が過ごせるのでは?
というものです。

私はむしろ逆の発想で、住居費をはじめとした日常の生活を切り詰めて、
旅費を捻出するというスタイルですが、
旅行に行っている時間より普通に生活している時間の方が長いわけで、
旅行反対派の主張もわからないではないです。

この辺りは旅と日常のバランスをうまくとって、
普段の生活や自宅の充実にも目を配ろうと思うようになりました。

宿泊費で考えるべきこと


最近は格安で快適な部屋に泊まれるホテルも増えてきました。
私の部屋など普段は散らかっていますので、
ホテルのシンプルな部屋を見るだけで心落ち着く部分もあります。

コスト面で考えますと、宿泊費を考える上で、
家にいて普通にかかる費用を割り引く必要があります。
水道光熱費などがそれです。

特に、私などは盛夏や真冬に旅行することが多いのですが、
これらのシーズンは自宅にいるだけで冷暖房費が非常にかさみます。
こういった費用が掛からないのはバカにはなりません。

1か月単位の旅行の場合、これらの費用は1万円を超えることもあるので、
この分は旅行費用から差し引いて考えても良いかと思います。

また、朝食無料やお菓子食べ放題、コーヒー飲み放題とか、
活用次第では相当お得になるサービスを提供しているホテルもあります。

それに加えて、ホテルに泊まっている間は部屋の掃除をしなくて良いのも大きいですね。

オフシーズンなら宿泊費は安い


GO TO トラベル利用で実質無料で宿泊できるといった特殊ケースを除けば、
ホテルに泊まった方が自宅にいるより安いというのはほぼないとは思いますが、
海外などでは2~3千円で朝食、コーヒー、
ミネラルウォーター無料なんてのは珍しくないので、
利用の仕方によってはコストは結構抑えられます。

航空券代のところでも述べましたが、
セミリタイア生活は暇ですから、
閑散期を狙っていけばホテル代も相当安くなりますので、
ざっくりと旅行はコスパが悪いと考えている方は、
この観点からも考え直せば、
意外と宿泊費はそれほどかからないと思うかもしれません。

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2021年8月17日火曜日

セミリタイア生活における旅費の考え方 ① 航空券代

旅行反対派も多いが...


私はセミリタイア生活に入ったら、
予算の許す限り旅行に行こうと考えていました。

私のセミリタイア計画には旅行費用というのが組み込まれており、
それがなければもっと早くセミリタイアできていたかと思いますが、
旅行なんてどうでもよいからもっと早く会社を辞めれば良かったとは思いません。

しかしながら、セミリタイア生活者の中には旅行に全く興味のない人、
旅行は贅沢でコスパの悪い趣味と考える人も多いです。

前者については何もコメントすることはありませんが、
後者の方は、「旅費」というものを過大に見積もっている傾向があるのでは?
と思うことがあります。

航空券代は思ったより安い


旅費を構成する要素として大きいのは、
① 交通費 ② 宿泊費 ③ 食費 ④ 観光費
といったところかと思います。

それぞれ見ていきたいと思います。

① 交通費ですが、高いのはなんと言っても航空券代金です。

サラリーマンですと、
お盆やお正月のバカ高い時期しか旅行に行けないので、
海外航空券など特に割高なものになります。

この辺りをベースに航空券が高いと批判しているのも見かけます。

セミリタイアすれば暇になりますから、
航空運賃の安い時期に旅行すれば良いというのが一つです。

もう一つはLCCの活用です。
アジア行きなら1万円以下で行けるキャンペーンなどもあり(コロナ前)、
キャンペーンに合わせて旅行に行くというのも、
暇なセミリタイア生活ならではです。

私個人は陸マイラーとして旅行を楽しんでいます。
セミリタイア後の海外旅行はすべてマイル利用ですので、
実質的なコストは税金・サーチャージ等のみです。

もっとも、マイルに交換したポイントは現金化することもできるわけなので、
その部分は割り戻して考える必要があるかと思います。

それでも、実質13万円くらいで、
定価50万円くらいの欧州ビジネスクラス往復航空券が貰えれば、
相当コスパが良いのでは?と思います。

サラリーマンだとマイルは宝の持ち腐れになるかも?


私がサラリーマン時代にポルトガルに行ったとき、
マイルはたんまりと持っていたのですが、
夏休みなのでマイル利用での座席は確保できず、
20万円以上出して航空券を買いました。

それでも7泊9日のうち観光できるのは6日間程度ですから、
航空券を日割り計算すると、
1日3万円以上のお金をかけて海外旅行をしているわけで、
これだと確かにコスパは悪い...

しかしセミリタイア後は、10万円程度の航空券で3週間くらい旅行できるので、
1日5千円程度まで価格が下がります。
このくらいなら出しても良いかな?となりませんかね?

いずれにしてもサラリーマンだとマイルも宝の持ち腐れになるかもしれません。
セミリタイア生活だと、航空券の取れる時期にスケジュールを合わせればよいので、
マイルの有効活用ができます。

この辺りは個人的にはセミリタイア生活の最大のメリットと思っています。
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