「東大出てもバカはバカ」
豊田有恒氏の書いた「東大出てもバカはバカ」を読みました。
筆者の考える東大馬鹿を痛快にぶったぎる爽快感に加えて、
後半は受験エリートそのものについて考えさせられる内容となっていて、
なかなか読み応えのある本でした。
本書は四部構成になっていて、
各章のタイトルは以下の通りです。
第一章|東大出ても馬鹿は馬鹿
第二章|日本を駄目にした東大卒の識者たち
第三章|東大丸暗記組が支えた戦後復興と凋落
第四章|「選ばれた」と錯覚させる受験勉強からの脱却
第一章では、ネット界でもおなじみの、
前川喜平氏や米山隆一氏等の東大出身有名人をぶった切ります。
第二章では、戦後の日本の政治・思想を考える上で、
東大卒の識者の考えや役割について考察を加えていきます。
第三章では、日本経済を駄目にした、
日銀総裁三重野康、銀行局長土田正顕、
日銀総裁白川方明について取り上げています。
第四章では、現行の受験制度の弊害について語られていて、
受験秀才の中にどうして使えない逸材が生まれるのか?
この辺りについて、筆者の経験に基づく分析が語られています。
東大に入るために犠牲にしたもの
筆者の豊田さん自身が、武蔵高校出身で猛勉強の末に、
東京大学理科Ⅱ類に合格されたとのことです。
もっとも、東大にはいかずに慶応義塾大学医学部に進んだそうですが...
本書でわかるのは東京大学に入学する為に失うものの大きさですかね?
なるほど、大学に入る前の普通の生活を犠牲にして、
勉強に多くの時間を費やし東京大学に入ったわけだから、
東京大学出身者が自分が選ばれた人間なのだ!
というエリート意識を持つのも無理はないのかもしれません。
ただし、受験で得た知識がそのまま社会に通用するはずもなく、
受験エリートが社会で活躍するために本来必要なことは、
"東大など一流大学に入っただけでは、使い物にならない。受験で失ったものを、取り戻し、矯め直さなければならない。 (p197)"
ということなのかと思いますが、
実際このようなことに気付いている受験エリートは少ないような気がしますね。
東大生の思考を知ることは大事かも?
なんやかんや言っても、国会議員とか役人とかには東大出身者が溢れています。
こういった人達の思考法なり思考の源泉を知ることは、
世の中がどう動いているかを理解する上で必要かもしれませんね。
よくよく考えてみれば、私が最初に就職した会社も、
トップは東大出身者ばかりでした。
彼らのプライドの高さ、プライドの源泉、
この辺をもう少し理解していたら、
もうちょっと違ったサラリーマン生活だっかもしれないな~
なんてことも、ちょっと考えた次第です。
基本的にものすごく素直というか疑うことをしらんのじゃないだろうか?
返信削除現体制や現教育などを信じているからこそ、何の疑いももたずすべてを犠牲にしてそこのトップの学校をめざせるんだろうから。中高校生だから仕方ないかもしれんが
その通りだと思いますが、その感性が50歳とか60歳にもなって続くのだから、これはなかなかすごいことかと...
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