60歳からの「働き方」と「お金」の正解
70歳現役FPが教える 60歳からの「働き方」と「お金」の正解 を読みました。
著者は71歳で現役FPである浦上登氏です。
60歳を過ぎても働くという選択肢を選んだ場合、
最終的には年金を全額貰いながら、
個人事業主として働くのがお勧めというのが本書の主張で、
生涯現役を目指すような前向きな方にとっては、
なかなか参考になることが多い本という感想です。
同じ40年間ではあるが...
ただ、この本を読んで一番気になった個所というのは、
第一章の「60代は新たな人生の出発点」の中の、
以下の文章です。
"そう考えると、60代は新たな人生への出発点なのです。また、人生100年と考えると、60代の方々には40年近い人生が残されているのです。あなたは、生まれてから40歳までの間に何をしましたか?学校を卒業して、社会に出て、新たな家庭を築かれたでしょうか?うれしいこと、悲しいこと、いろいろなことがあったと思います。私はその40年で、人生でやるべきことはほとんどのことをしてしまった気さえしています。でも考えてみると、60歳からの人生もそれと同じ時間が残されているのです。老け込んで毎日無為に過ごすにはもったいなさすぎます。(p016)"
0歳から40歳までも40年間、
60歳から100歳までも40年間、
時間の長さとしては同じです。
60歳はもう老人、あとは無為に過ごすしかない...
なんて発想は大間違いなのは同意するところです。
”40年間”とひとくくりは危険な発想
しかしながら、60歳から100歳までは40年間もある!
とざっくりと言うのは、かなり危険な発想ではないかと思います。
第一に、本当に100歳まで生きられるかどうかわかりません。
というよりは、流石に100歳まで生きる人は少数派かと思います。
第二に、60歳から100歳までの40年間と言いますが、
これはせめて10年刻みで考えるべきではないかと思います。
私が考えるとすれば、以下のような感じですかね?
60~70歳:まだまだ元気で身体も動く。この時期でしかできないことをやる。
70~80歳:体力的に活動が徐々に制限されていく。
80~90歳:インドア中心の活動。遠出などはかなり困難?
90~100歳:サポートがないと生活は困難。ある程度のお金が必要?
このように考えますと、60~70歳は極めて重要な時期なので、
正直言って仕事なんてしている時間はないというのが私の価値観ですね。
60歳になって、あと人生は40年間もあるのだから、
あと10年くらいは最低でも働こう!というのは、
早期退職・セミリタイア志向の方は考えないでしょうが、
普通の方々はこういう思考に流れる可能性は高いですね。
ただ、60~70歳までの10年間と90~100歳までの10年間が同じかと言えば、
それは流石に違うと言う人が大半ではないでしょうか?
仕事にそれなりの価値を見出している方にとっては、
むしろ働けるうちに働くというのは最適解かもしれませんが、
周りも働いているので何となく自分も働く...
というのは、時間の使い方としてもったいないかもしれないというのは、
頭の片隅に置いても良いかもしれないと思いますね。
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