2022年5月20日金曜日

【元経理マンの視点】4630万円誤送金問題を振込担当者の立場から見る

経理担当者は青ざめる案件


4630万円誤送金問題でお金を使った人が逮捕されました。
名前も顔写真も世間にさらされた上に、
使ったお金は自己破産しても免責されないという意見もあり、
今後は恐ろしく苦難な人生が待っているでしょうね。

ただ私が気になるのはお金を受け取った側ではなく、
間違って送金してしてしまった側の立場です。

私は20年近く経理を担当していたので、
自分が同じ立場だったら生きた心地がしないだろうな...
と思うのと、流石にこんなミスは起きないだろう...
という複雑な気持ちが入り混じります。

フロッピーで情報のやりとり?


阿武町と銀行とのデータのやり取りでフロッピーディスクが使われていたと聞いて、
一体いつの時代だ!と思ったのが最初の印象ですが、
これが銀行側の意向と聞いてびっくりです。

しかし問題が生じたのはそのデータのやりとりではなく、
提出する必要のない依頼書を銀行に提出して、
その依頼書通りに銀行が処理が実行したから今回の問題が発生したとか...

誰かが依頼書をチェックすれば、こんな単純なミスはスルーするはずはないので、
チェック体制が構築されていなかったのでしょうね。

経理担当者から見てこのミスが起きようはないのが、

・送金処理は複数の人間を経なければ実行されない
・一個人に対する振込限度額が設定されているはず
・これだけの人数の振込処理をすれば、
 振込合計金額をチェックするはず

と言ったことが挙げられます。

特に、一個人への振込だとすると、
例えば、1,000万円以上の振込はそもそもできないようにシステム設計されている、
そして、そういった振込をしなければならない場合、
通常より上位管理者の承認が必要などといった仕組みになっていないのは、
どうだろうか?と思うのですね。

対個人ビジネスのリスク


私は経理担当が長かったので、何度か誤送金をしたことがあります。

ただ、基本的には法人相手の振込だったので、
基本的には先方から
「これ何の振込ですか?」
という確認の電話が来ることがほとんどです。

その際の対処としては、「手数料を引いてお金を戻してもらう」か、
「次回の送金の前払い的扱いにしてもらう」といったところで、
まあ、お金をネコババされるリスクは基本的にはありません。

ただ、相手が一見の個人宛だったら、
そのまま何の連絡もなく気付くのに時間がかかることもあるでしょうし、
今回のような相手だったらお金を使われてしまうリスクもあるということで、
個人相手のビジネスのリスクを感じました。

今回の件で、本当はどういうフローで誤送金が発生したのか詳細はわかりませんが、
こんなことが起こりうるような管理体制の職場では絶対働きたくないな...
というのが正直な感想ですね。
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3 件のコメント:

  1. 阿武町の担当職員は食事も喉を通らない状態で、周囲が命の心配をしているほどらしいですね。
    今回の件は役所の管理体制がずさんだった事が一番の問題ですが、いろんな業種でアウトソーシングや非正規社員を増やした弊害で業務に精通した人が減った事を感じます。
    上位管理者も減って全部の案件を細かく処理しきれなくなり、承認も実質ザルになっている事が多いのではないでしょうか?

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    1. 担当職員は管理体制の行き届いていない組織の犠牲者という側面が強い気がしますね。ご指摘の通り、末端の業務が派遣社員、管理者が素人という部署が増えており、脆弱な組織が増えているのは問題かと思います。

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  2. ご指摘の通り、銀行側が振込依頼書を受領した時点でチェックが可能だったと思います。フロッピーについては、町側の要望という話もありますが、どっちにしても、どちらか断れよという話かと思いますね。

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