フリーランス幻想の終焉
フリーランスをもてはやす言説が多い印象の昨今、
実態的にはフリーランスから会社員に戻る人が増えている!
という記事を興味深く拝読致しました。
そして、結論的には以下のように結ばれています。
"常に能動的に仕事を取り、自分の専門性を磨き続け、クライアントと対等に交渉できる人。そうした活動が息を吸うようにできる人にとっては、フリーランスは「自由と裁量の楽園」である。結局のところ、フリーランスが天国に感じられるのは、ごく一握りの人間に限られるのだ。” (引用元) フリーランス幻想の終焉、会社員に戻る人が増加中
私はこの文章を読んで最初に思った事は、
ある種の前向き系サイドFIREも危ういのではないか?
ということですね。
前向き系サイドFIREとは?
サイドFIREを名乗る人はレンジが広く、
普通のサラリーマンと同じくらい働いている人から、
ほぼ労働はしていない人までいらっしゃいますが、
ここで私が言う”前向き系サイドFIRE”とは以下のようなケースです。
・完全FIREをするだけの資産はない
・不足分の資産を補う労働はするが、
会社等の組織で働くことは一切せずに、
自分がやりたい仕事だけをフリーランス的にすることしかしない
・これにより、「ゆとりある生活」と「仕事のやりがい」
を両立させる
私はこのようなライフスタイルは極めて困難ではないか?
と思っていましたが、本項を読んでその思いを強くしました。
「スキルアップ」と「営業」
記事ではフリーランスはスキルアップが難しいことが、
以下のように書かれています。
”毎日の業務は「今のスキルで稼ぐこと」に追われる。新しいスキルを身につけるためには、仕事の合間に勉強時間を確保しなければならない。”
サイドFIREで時間にゆとりがあると思いきや、
このようなスキルアップに要する時間を考えると、
全然生活にゆとりがなくなるリスクは高いと思います。
そういえば、こういったスキルをキープするとかアップするとか、
この辺りにどのくらいの時間を割いているかについて触れている方は、
私の知る限りは見たことがないですね。
また、もう一つはどうやって仕事を取るのか?ということですが、
これについても以下のように述べられています。
”さらに、自分より少し上のレベルの案件を取りにいくには、営業力・交渉力・信用といった“経営資源”が不可欠である。”
黙っていても仕事が舞い込んでくる人以外は、
仕事を取るための営業力が必要かと思いますが、
新規で仕事を取るための営業をするとか、
私は考えただけでも眩暈がしますね。
仕事が全くなくてもOKならありだが...
本稿を読んで、例えばサイドFIREで週2~3日だけ好きな仕事を稼ぐとかが可能なのは、
極めて限られた人だけではないか?という印象は更に強くなりました。
ただ新たな発見として、
それとて新たなスキルを身に着ける等々で使う時間や、
新たなクライアントを獲得する為に費やす労力や時間を考えますと
本当にゆとりある生活なのかは疑問かもしれません。
まあ本来は完全FIREをするだけの資産があって、
仕事はあればするけどなければしないだけ!
みたいなスタンスならありかもしれませんが、
それだと「仕事のやりがい」からは遠ざかるでしょうね...
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フリーランスでITの仕事をしているFIRE知人がいますが、彼曰く、会社員だと管理業務に忙しくて先端技術を学びマスターする時間がない。先端を走れるITエンジニアを続けたいから資産を貯めてフリーランスでも生活できるようにしたと言っていました。実際、AIの使いこなしやプロジェクト管理など非常に優秀で、収入は会社員時代の数倍になり返って忙しくなっているとのことです。
返信削除確かにサラリーマンだと本業以外に時間を取られますので、先端技術を学ぶ時間はなくなるでしょうね。本当に実力がある人はフリーランスへ行く傾向は減少することはなさそうです。
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