森永卓郎先生の“投資依存症”を読む
という本を読んでの感想です。
本書は "「非投資の教科書」を書かねばならない (同書 p3)”
という強い思いで書かれた本となります。
なので、FIRE民が大好きなインデックス投資をも否定しており、
確かに従来の投資本とはまるで異なる内容になっております。
資本主義は終わる?
本書を読んで印象的だったのは、
・投資はギャンブルと同じ、ゼロサムゲームなのだ (p19)
・私はこれから起きる市場最大の暴落のあとは、
二度と株価が戻ってこない可能性が十分あると考えている。
それは資本主義が終わるからだ。(p131)
という箇所です。
森永卓郎さんと言えば、株価が10分の1になるという予想でお馴染みで、
確かに資本主義が終わるのなら、株価は1/10になるのかもしれませんが、
”資本主義が終わる”というのがどういう状況なのか?
この辺りは十分に描き切れていないという印象です。
株価が1/10になったままで何もしない?
本書では金融業者がいかに強欲かということが描かれていますが、
政府に力を及ぼすこともできる強欲な金融業者が株価が1/10になって、
実際に何もしないでそのままというのは考えにくいのかな?
というのが私の第一印象ですかね?
また、本書は「投資はギャンブルと同じ」と言っていますが、
株式投資とギャンブルを同一視する論理展開はかなり苦しいかな?
という印象です。
まあ、投資万歳を戒めるという意味では、
面白い部分もある本ではありますが、
だからと言って、投資をやめようという気にはならないと言ったところです。
※ 投資の最終判断はご自身の責任でお願いします
基本、投資分はすべて吹っ飛んでもFIRE卒業する必要がないように資産を分けることが大事だと思います。今年はトランプ劇場で市場が荒れるので、これで投資に傾注しすぎていたFIRE民がかなりFIRE卒業に追い込まれるのではと思います。
返信削除私も投資資産がゼロになっても、預貯金だけで何とか生活できるというのが大事だと思っています。フルインベストメントの方のうち、今回のトランプ関税による暴落でFIRE卒業する人は一定数いそうですね。
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