“米国債・ドル建て社債”の教科書 を読む
利息生活で老後を楽しむ! “米国債・ドル建て社債”の教科書 ~ほうっておいても殖える資産運用術~ 能登清文 という本を読んでの感想です。
米国債投資をメインとしている人は、
セミリタイア界隈ではあまりいないように見えますが、
一考する価値はある部分はあるかな?とは思いました。
新NISAは若い世代向け?
本書は、新NISAは株式、投資信託の為、
ハイリスク、ハイリターンというスタンスです。
それだったら安定して利息収入の入る米国債の方が、
老後の資産の持ち方としては良いだろう...ということです。
2024年8月の株式暴落時にも、
米国債はやや上昇という安定性を発揮しました。
確かに、まとまったお金を米国債に投資して、
利息分は老後の楽しみに使う、
そして元本は減らない、
相場に一喜一憂しないというのはメリットかと思います。
相続問題もクリア
本書では、米国債を妻子に遺産として残し、
その遺産で豊かな生活や子供の学費を賄った例がでてきます。
「米国債は安心・安全で手間がかからない」
「高齢になって投資判断が難しくなっても大丈夫」
「たとえ亡くなっても相続人が利息を受け取り続けられる」
この辺りのメリットは大きいと感じる人は多いかもしれません。
DIE WITH ZERO的発想からは厳しい!
ただし、個人的に一番気になったのは、
まさにこの相続を絡めた発想ですね。
元本が減らないでインカムゲインを老後資金にあてるのは魅力ですが、
それなりのインカムゲインを得るにはまとまった元本が必要です。
このまとまった元本を相続する相手がいれば良いですが、
私のような独身者にはそのような相手がいません。
となると、元本をキープにはそれほど魅力がない!というより、
DIE WITH ZEROとは逆行する考え方になります。
独身者は、普通に新NISAで運用のオルカンとかを寿命を睨みながら取り崩す方が、
結果的には良かったという話になるような気もしますので、
遺産を残したい人にとってのメリットが、
独身者にはディメリットとなるのかな?という感想です。
とは言え、自分が70~80代に株式相場的には暗黒期が来て、
株式相場暴落に頭を抱える可能性も否定できないので、
債権投資にある程度資金を投入する選択肢も考えた方が良いかも?
とは思いましたね。
※ 投資の最終判断はご自身の責任でお願いします
相続の表向きだけは伝えているのでしょうが、相続の実態を考えていない発信と思いますわ。相続税問題やそもそも誰にどう相続させるのか等、投資側面のある金融資産で残ると面倒になる部分は無視されているのが、ちょっとどうかと思います。
返信削除シンプルに相続の対象は妻と娘だけみたいなケースを想定としているようです。まあ、相続はサブのテーマなので、あまり深くは述べられていない感じでした。
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