2023年4月27日木曜日

【持家 VS 賃貸】一般サラリーマンとセミリタイアでは事情が異なるのでは?

老後資金2000万円の大嘘



本書は、「通説のウソ」が流布しているトピックを挙げて、
それについての「真実」を解説するというスタイルの本です。

テーマである「老後資金2000万円の大嘘」については、

"ウソ 老後資金として年金以外に2000万円の貯金が必要
 真実 老後の暮らし方を変えれば、2000万円は必要ない (p56)"

と言ったように書かれています。

賃貸の方が安全


本書では様々なトピックスが取り上げられていますが、
その中でセミリタイアでも永遠のテーマとして語られることの多い、
持ち家 VS 賃貸についても取り上げられています。

"ウソ 老後のためには、老後までにローンを払い終わる持ち家の方がいい
 真実 35年間もの長期にわたってリスクを持ち続けるよりも賃貸の方が安全(p126)"

本書では、土地の高くなっている現在、
不動産下落リスクを考えれば賃貸の方が安全という結論になっています。
特に、長期の住宅ローンを組んでまで家を買うのは反対というスタンスです。

一般のサラリーマンの方に対するアドバイスとして、
純粋に経済的な観点のみに着目するとその通りかと思います。

ただ、得とか損とかではなくマイホームが欲しい!と言う人には、
あまり響かないアドバイスかもしれませんが...

セミリタイアは若干特殊かも?


とは言っても、これは普通のサラリーマンの場合であり、
セミリタイア生活で持家 VS 賃貸を考えると、
若干事情が異なるのではないかと思いました。

まず第一に、セミリタイアに向けて住宅を購入する場合、
35年ローンを組むのは考えにくいです。
多くの人が手持のキャッシュで購入しているイメージです。

第二に、購入する物件のタイプです。
本書では東京の新築マンションはバブルの様相を呈しているとしていますが、
セミリタイア住居として都心のマンション、しかも新築を購入するというのは、
あまり聞かない話です。

この辺りを総合的にまとめてみると、
下落リスクの低い不動産をキャッシュで買うセミリタイア生活者という感じで、
一般的なサラリーマンとは事情はちょっと違うのかな?
という印象を改めて持ちました。

ちなみに本書でも、高齢になって持家がないと不安と言う人には、

"どうしても不安であれば、貯蓄をして頃合いを見て最後に終の住処を買うというのもいいでしょう。(p131)”

と結んでおり、セミリタイア的不動産購入には一定の評価を与えている感じです。

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2 件のコメント:

  1. 高橋洋一氏ですか・・・
    そういう系は陰謀論とか真実がどうのとかが多いので、個人的には参考にしないですが、なぜか中高年セミリタイアラーはそっち系の人が多いような気がします。

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    1. 私は高橋洋一さんの著作やYouTubeは好きでよく見ています。個人的には陰謀論のイメージはなく、数字を使って物事を説明するタイプという認識です。

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