サラリーマンを一括りにすべきでない
FIREやセミリタイアに対する批判で常日頃思っているのは、
サラリーマンとしての境遇の違いを無視した議論が横行していることです。
それなりに仕事にやりがいを持って報酬レベルにも満足している人が、
自分自身がFIREやセミリタイアをしたくないのは当然かと思いますが、
そこから、そもそもFIREやセミリタイアなんてのはつまらない生き方だ!
と一般論化して一刀両断するのはいかがなものかと思います。
というのも、世の中には仕事にやりがいを全く持てず、
報酬レベルにも納得がいかない人が多数いるわけです。
また、仕事のやりがいや報酬レベルに納得していたところで、
パワハラがひどすぎるとか、労働時間が過労死レベルであるとか、
仕事を辞めたい理由というのは様々です。
FIREした人々のサラリーマン時代に置かれていた境遇を考えてみると、
FIREへの批判というのもトーンが少々変わるのではないかと思います。
その人のサラリーマン時代との比較をすべき
年間数十万円で生活する低資産FIREを例にとります。
年収1千万円超でバリバリに仕事をしている人が、
自分の生活から見た場合、
こういった低資産FIREを羨ましく思わないのは当然です。
ただ、年収2百万円以下でサービス残業が毎日あるようなサラリーマンから、
上記のような低資産FIREへ移行したのであれば、
低資産FIREが羨むような生活ではないにしろ、
なるほど、確かにサラリーマン時代の生活よりは遥かに良いのでは?
と言える部分も多いのではないかと思います。
もちろん、年収2百万円以下でサービス残業があるような会社は辞めて、
もっと良い会社に移る努力をすべきだ!という批判はあるかと思いますが、
居住エリアや年齢、職種など様々な理由で転職が容易でないケースもあるでしょうから、
一概にはこういった批判があてはまらず、
実際は一般化するのはかなり難しい問題なのかと思います。
低資産のが良いとか言い出すと話は違う
基本的な論理の流れは上記の通りなのですが、
低資産FIRE型の生活を過ごしている方の中には、
「お金は少ない方がむしろ良い」
といった類の事をいう方がいるのが議論をややこしくしています。
ギリギリの生活でも良いから一日でも早くセミリタイア!
というのならわからないでもないですが、
資産が少ない方が健康的な生活が送れるとか言い出すと、
途端に説得力がなくなります。
ちょっと話はそれましたが、
つまらなそうなFIRE生活を過ごしている人を見ても、
この人のサラリーマン時代よりはましかもしれないな...
などと考えてくれれば、FIRE批判のトーンも変わるのかもしれない、
というのはちょっと甘い考えですかね?
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私はFIRE民ですが、FIRE批判は大歓迎です。
返信削除最近は富裕層からフリーターまで何でもかんでもFIREになってしまいましたし、何より国が節税の抜け穴潰しや資産把握に動くので、最近のFIREブームは非常に迷惑でした。
そもそもFIRE民が批判に反論するのは単なる自己擁護で、得になる事は一つも無いと思います。
あと、知り合いに「お金はない方が良い」と言う奴がいるのですが、FIREと言うより自給自足や自然の暮らしに傾倒しており、ぶっちゃけ宗教っぽいです。
夢を捨ててお金にすがるセミリタイアと違い、金を忌み嫌って理想や夢にすがっているので、同じFIREでも全く逆です。
確かに、「お金がない方が良い」を突き詰めていくと、修行僧にような領域に入りますので、一般の人の生活とは違う方向へ行くでしょうね。
削除FIRE批判に関しては、「痛いところをつかれたな!」というような批判が少ないのが残念というのが個人的感想です。
FIRE幅が広がりすぎてしまって、結局どこからどうしたらFIREだよ、と思っているもしかしたらFIRE民です。20代で社会経験の限られたうちからFIREを気取って自由人的な暮らしをするのを除いては、評価することそのものに意味なしと考えております。社会人経験のあるある程度の年令の方であれば、暮らしぶりは様々スギですからね。これからFIRE批判が出てくるとすれば、民の高齢化と介護との絡みになってくると思います。
返信削除おっしゃる通りで、FIREとだけ聞いた場合、どんな生活かを想像することが不可能な領域に入ってきていると思います。また、若くして会社を辞めても、60歳とか70歳を過ぎてもFIREか?という問題もありますね。
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