2023年5月9日火曜日

本当に増税が続くなら早めにFIRE

増税地獄



本書は、すでに48%に達してる国民負担率が、
消費税率のアップ、退職所得控除の圧縮・廃止、
国民年金保険料納付期間の延長当により、
さらにアップするという見通しを掲げています。

そのための対策としてのトカイナカ暮らしを推奨、
将来的に年金の範囲内で暮らせる家計の構造改革を説いています。
そして、自分で農業をすることを以下のようにすすめています。

"私は、コロナ禍の2年ほどの間に、一人社会実験をしてきた。
それは、将来年金が夫婦で13万円に下がることを想定して、
それで暮らせるかを試したのだ。
実験の結果わかったことは、自産自消が必要であり、
それは可能だということだ。(p138-139)"
うーん、月13万円の暮らしで自産自消がマストでしょうかね?
本書でも自分で作った野菜の方が美味しいと言っていますが、
それはコスト面とは切り離して考えたいですね。
なので、実際に野菜造りにかかる手間とコストはどうなのか?
この辺はもう少し詳しく知りたいところですが、
家計の構造改革は多くの人にとって必要なのは確かかと思います。

森永氏はまた、住民税非課税のメリットも強調しており、
この辺りはおおくのFIRE民と認識を同一にしています。

FIREを目指すのは危険


一方、本書内ではバブル崩壊を予言していることもあり、
FIREを目指すことには否定的で、
年金生活で4%ルールをキープするのはむずかしい(p88)としています。

確かに彼の予言通り本当に株価が下落すれば、
株式の値下がりと取り崩しで資産が0になるリスクはありますが、
そうなるまで何もしないということはないでしょうね。

また、FIREの計算の例として、
年間生活費300万円、リータン4%、資産7,500万円としていますが、
上述の月の年金13万円に抑えれば資産は半分程度でよくなるし、
多少の労働など加えれば、そこまでFIREがリスキーとも思えません。

この辺りの論理展開は若干恣意的に感じました。

本当に増税が続くなら早めにFIREを!


まあ、今後本当に増税が続くのであれば(続きそうだが...)、
頑張って給料アップしてもその分税金が増えるなんてことになりかねず、
早めにFIREを達成して住民税非課税世帯として生きていくのが賢いかも?
なんてことを思ってしまいますね。

ただ、森永氏が賛成する金融所得課税強化が実現すると、
FIREのメリットも薄れていく可能性がありますので要注意です。

森永氏の予測が当たるかどうかも含めて、
税金の動向は注視していかねばならないでしょうね。

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