2019年6月24日月曜日

「年金制度崩壊」の定義について考える

年金制度崩壊の正しい定義とは何か?


年金2000万円不足問題がポピュラーになる前から、
「年金制度は既に崩壊している!」と主張する人が多いです。

ただ、この「年金制度崩壊」というワードは安易に使われ過ぎているような気がします。
それでは年金制度崩壊とは何を意味するのか?

崩壊論者の発言をチェックしてみると、
「年金制度崩壊」は大きく3つに分けることができると考えます。

① 完全崩壊:年金はびた一文払いません!

一番極端な例がこちらの「年金制度消滅」とでも言うもの。
将来的には年金は1円も貰えません!という主張です。

② 制度変更:全く新しい制度へ移行

現行の年金制度は更なる少子高齢化で無理!
従って、新しい制度を構築する必要があるというもの。
「年金制度改定」とでも呼ぶべきものかな?

③ 現行の水準維持は不可能:受給開始高齢化&年金カット

年金支給開始年齢の後倒し&支給水準減少というもの。
これは崩壊というより悪化とでも言うべきもののような気がします。

年金制度崩壊という言葉が不安を必要以上に煽るのは、
上記3つとも「年金制度崩壊」と同じ言葉で使われているのも一因かと思います。

セミリタイアと年金制度:私の場合


私の年金に対するスタンスはこれまでもブログ内で述べてきましたが、
単純化すれは以下の通りです。

・70歳までは手持ち資金で食いつなぐ
・70歳から年金を繰り下げ受給
・支給水準は現行より20%程度カットされる

これをベースとして、社会情勢・年金制度の変化、また、
手持ち資金の増減で臨機応変に都度対応予定です。

それではこの観点から上記を見た場合どうなるのか?

① の年金制度が完全に崩壊した場合は70歳以降はアウトとなります。
ただし、まがりなりにも民主主義国家である日本で
「年金制度完全廃止」などということがまかり通るのか?
国家には徴税権も通貨発行権もあるのに...と思ってしまいます。

②は日本維新の会の「日本再生のためのグレートリセット」にある

" 現行の年金制度をリセット(清算・年金の一元化)し、
  積立方式への移行(最低ライン)"

などが挙げらます。

この場合は自分がどうなるのかちょっと良くわかりませんね。
ただ、無年金ということにはならないかと思います。
得するか損するかどっちだ?という問題です。

③については、現時点で計算した年金額から既に20%マイナスを見込んでいます。
これが50%カットとか年金は80歳から受給なんてことになると、
悲惨な老後が待っていることになります。

年金の完全崩壊リスクは低い


上記の通り、年金制度が本当に崩壊した場合、
または、極端な支給水準の悪化があった場合は、
私のセミリタイア計画も同時に崩壊します。

しかしながら、最悪のケースを想定しすぎると、
結局のところ貯金がいくらあっても足りないので、
「生涯現役」という選択肢ししかなくなるのでは?と思います。

ここはどこかの水準で割り切るしかないのかな~というのが私の考えです。

そもそもこれまでの年金制度の改正(改悪)は、
年金制度を崩壊させないためのものであるので、
完全崩壊というのはちょっと論理の飛躍では?

また、支給開始時期の後倒しや支給水準の減額についても、
ある日突然ではないでしょうから、
その場合に改めて対策を打てば良いかと思います。

くれぐれも、どこかの議員がヒステリックに叫んでるのを見て
いたずらに年金について不安になるのだけは避けたいですね。

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