「年金を運用する」という発想
昨日は、年金を繰り下げ受給するのが得とは限らないけど、
老後に普通に生活するお金以上に年金があるのは安心感がある!
損得というよりこの安心感を重視したい!
という類の話を致しました。
実際には、65歳時点での年金見込額や税負担等、
総合的に考えて決めることになろうかと思います。
ただ、昨日の記事で個人的に真似したくないかな?
と思ったのが以下の部分です。
"私自身は、繰り上げ受給を有力な選択肢として考えています。前述したようなメリットがあるのに加えて、「運用すれば増やせる」と思っているからです。65歳から受け取る場合の年金額を100万円とすると、60歳繰り上げ受給では76万円に減り、70歳繰り下げ受給では142万円、75歳受給では184万円に増えます。 その年金額に運用益(運用で得る利益)を加えるとどうなるでしょうか。図表2は年金の受け取り方と運用についてのシミュレーションです。 たとえば60歳から繰り上げ受給し、これを全額、年6%で運用した場合、65歳時には年金額(累計)と運用益の合計が530万円、70歳時には1138万円に増えています。65歳から受給を開始し、同じく全額を年6%で運用すると、70歳には698万円です。” (引用元) 「年金は繰り下げたほうが得」は本当か…お金のプロが「60歳での繰り上げ受給」を前向きに検討しているワケ"
アーリーリタイア民には運用に自信のある方も多いので、
この考えを魅力的と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
私的にはちょっとどうかな?と思いました。
60歳以降も運用を続けるのか?
まず第一に、老後も運用を続けるのか?と言う点ですね。
60歳過ぎて、年間6%増やすべく運用する!というのは、
私的にはかなりストレスのかかる老後になります。
まあ、65歳くらいまでなら、ちょこちょこと運用に時間を使っても良いかもしれませんが、
70歳過ぎてまで相場を気にしながら生活するというのは、
個人的にちょっとないかな?といったところです。
経済停滞期が老後に訪れる確率
記事では運用益が6%と言わず5%でも!と書かれていますが、
そもそも、一本調子でこの利回りを確保する前提にはかなり無理があります。
それよりも、自分が60歳とか65歳になった時から、
ちょうど株式市場が停滞する時期にぶつかる可能性を考慮すべきかもしれません。
20~30代ならいずれ相場は戻るとどっしり構えられますが、
老後のこの時期に当てにした運用益が入らないとか、
保有資産が大きく毀損するとかの事態が発生すれば、
相当精神的にダメージがあるのはもちろん、
場合によっては老後破綻の可能性すらあるのではないか?と思われます。
住民税非課税を狙いつつ...とかはありかもしれない
ただ戦略的に、あえて年金受給額を抑えて、
住民税非課税世帯を狙うと言った場合で、
年金を繰り上げ受給するのであれば、
そもそも手持資金がないわけでもないので、
やはり資金は運用するよ!というケースはあるかもしれません。
そう言う方はそもそも資金が潤沢でしょうから、
多少の運用の失敗・停滞があっても大丈夫かとは思いますが、
老後資金を増やす為に繰り上げ受給だ!
とかは、老後の精神的な安定面も含めて、
あまりお勧めできないプランではないか?
とは思いますね。
老後に金増やしてどうするんだろうな?子供に相続するんだろうか?
返信削除年金を増やしたところで子供に残すくらいしかなさそうですね。具体的な金額目標や70歳とかでやりたいことがあれば別ですが...
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